あんまり気にしてなかったヤツにコクられた。
 嫌いじゃなかったからOKした。
 今日も放課後、カフェで会うことになってる。
 彼の名前は佑真。付き合ってることは親友1人にしか話してない。

 学校から5分ほど自転車をこいで、待ち合わせのカフェへ。
 中に入ればいいのに、外に佑真がつっ立っている。
「待った?」
「いや、今来たとこ。」
 そんなありがちな会話を交わす。

 中に入って、飲み物を注文する。
「じゃあ俺、アイスコーヒー。りんごは?」
「あたしアイスティー。」

 ほどなく飲み物が運ばれてきて、あたしたちはおしゃべりを始めた。
 やっぱりありがちな会話。
 でも佑真は女友達とはちょっと違った反応を返してきて、やっぱり男の子だなぁ、なんて思ったり。

「なぁ、りんご、俺のことそんなに好きでもなかっただろ?」
「え……うん。」
 正直に言う。
「確かになんとなくOKした。でも、全然後悔してない。すごく楽しいよ。」
 あたしったらズルい。スキとか、アイシテルとか、そういう言葉をわざと言わなかった。
「ねぇ、佑真はなんであたしに好きだって言ったの?」
 話題をすり替えてみたり。
 でも実は本当に気になってたりもする。
「かわいいから。」
「それは前にも聞いた。そうじゃなくて、なんであたしなの? 例えば、凛ちゃんとかは癒し系だし、新川さんとか大人っぽくってカワイイじゃん。あたしなんかよりずっと……。」

 佑真は少し間をおくと、言った。
「俺はりんごの目に惚れた。」
「目?」
「りんごの瞳は大きくて、まっすぐだから。」
「えっ、だってあたし、そんなん言われたことないよ。」
「でも俺はそう思った。」
 ちょっぴり照れくさそうに佑真は続ける。

「なぁ、Here's looking at youって知ってるか?」
「なにそれ、英語? 知らないよ。」
「意味は――」
 佑真は一瞬、言うのをためらって、そしてゆっくり、次の言葉を続けた。

「君の瞳に乾杯。」

 かあぁっ。あたしが顔を真っ赤にすると、あわてて佑真が言った。
「ごめん、キザっぽかった?」
 あたしが首を横に振ると、佑真は顔をほころばせた。

 あぁ、あたしはなんで今まで気づかなかったんだろう。
 こんな人に愛されて、あたしはすごくすごく幸せなんだ。
 突然、ちょっぴりキザで、でもキュンとするようなことを言ってくるところも、そのステキな笑顔も、すべてがたまらなく愛しい。

「佑真。」
「何?」
 あたしは残ったアイスティーを一気に飲み干すと、言った。

「大好き。愛してる。」

 佑真はにっこり笑った後、無言のままあたしの隣に座って。
 そして、優しく、抱きしめてくれた。




―あとがき―

 うあ〜っ((汗。
 前のホームページに載せてたシロモノですが、なんか……甘っ。
 そう言えば書いたとき、一人で勝手に赤面してた記憶が。
 だって、そんなっ!! かっこいいけど正直寒いよ?(笑
 でもちょっとは憧れたり。。
 ちなみにりんごには以前に付き合い歴が有りますが、佑真はりんごが初カノだそうです。